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選抜高校野球の公立が注目される3つの理由! 過去の出場校と結果も

選抜高校野球で公立が出場するとどうして注目されるのですか?
良いところに気づいたわね!それには3つの理由があるの。

一般的に甲子園は、「私立のほうが強い」「私立が多く出場している」という印象ですよね。

夏の甲子園では公立の躍進は取り上げられますが、選抜高校野球でも公立は注目されています。

本文では、選抜高校野球の公立が注目される理由について解説しています。また、過去の出場校と結果もあわせてチェックしていきましょう!

選抜高校野球で公立高校が注目される理由

なぜ、選抜高校野球や夏の甲子園に公立高校が出場すると取り上げられたり、私立より盛り上がるのでしょうか。

それは「私立と公立の差」が今の時代にもあるからだと考えられます。では、差とはどういった部分で生まれているのでしょうか。

以下の3点が大きいと考えます。

  1. 特待生、推薦
  2. 力を入れるポイント
  3. 環境

ひとつずつ、ポイントを見ていきましょう。

①特待生、推薦

スポーツ特待であったり、スポーツ推薦などあります。ただし、特待制度や推薦制度は私立にしかなく、公立にはありません

そのため、公立は一般受験の生徒たちのみとなります。

私立はスポーツ特待やスポーツ推薦で学費免除などで生徒を支援し、入学することがあります。

よって、私立には中学時代に有名だった生徒に野球をしてもらうために入学してもらうことができるということです。

何が起こるかわからない高校野球ではありますが、即戦力や入学時点でレベルが上の生徒がいると、学校としてのレベルが上がりますね。

公立には、特待や推薦といった制度がありませんので、まず戦力的に大きな差になります。

戦力が上がるほど選抜高校野球への出場も近づくということよ。

②力を入れるポイント

私立高と公立校で力を入れるポイントも異なるでしょう。

結論から言うと、勉強かスポーツかどちらに重きを置いているかということです。基本としては、どちらも文武両道です。

これは前提条件になっていると思いますが、その中でも比重が違います。

選抜高校野球に出場する高校は、文武両道の「武」の部分に力が入っている印象です。
もちろんすべての高校ではないです。

主な出場は私立高校になっており、前述の特待や推薦で選手が入学するような高校です。

各スポーツに力を入れて高校名を有名にし、生徒が来てもらえる高校を目指していると考えられます。

その一方で公立は、文武両道の「文」の部分に力が入っている印象です。

先の進学や就職を見据えたカリキュラムになっており、勉強がメインです。

そのため、スポーツに割く時間が少なく野球により時間を使っている高校より、部活の練習時間が少なくなります。

高校柄なのでどちらが良い、悪いはありません。

どちらも生徒としては重要なこと。でも、私立と公立で力の入れどころに差があるのは事実よ。

③環境

環境は大きく2点です。

  • 部活の時間が長いか短いか
  • 専用球場があるかないか

公立は、どちらかというとスポーツより勉強に力を入れている高校が多いため、部活の時間が少なく勉強の時間が長い傾向にあります。

一方、私立で野球に力を入れている高校は、勉強よりスポーツの時間が長いです。

また、球場にも差があります。

公立は専用グラウンドがない高校があり、サッカー部と兼用や地域のグラウンドなど、毎日グラウンドで練習できない高校もあります。

そういえば、近所の公立もサッカー部と野球部が一緒に練習しています。

専用球場があり、思いっきりプレーをしたり、本番を想定した練習をすることが勝敗を左右するのが選抜高校野球。

そういった意味でも、公立より私立のほうが選抜高校野球に出場しやすい環境というのがわかります。

 

上記3点の差があるため、私立のほうが強く、選抜高校野球に出場しやすいと世間的にも認知されています。

そのため、公立校が選抜高校野球に出場するとなると大きな話題になります。

21世紀枠で選出されることが多い公立高校ですが、一般枠で出場するとさらにフォーカスされます。

選抜高校野球の21世紀枠とは

21世紀枠とは、選抜高校野球で出場校を選ぶ際の枠のことです。

一般選出は異なる基準を設け、甲子園に惜しくも及ばない、環境的や地域的に融通されていない高校が選ばれるような枠になっています。

最低限の条件は2つあります。

  1. 秋の地区大会でベスト16以上(129校以上の都道府県はベスト32以上)
  2. 模範となる高校

どの高校でも出れるわけではないですが、可能性としては広がります。後述しますが、私立より公立の方が選ばれやすいです。

選抜高校野球|過去5年の公立高校の出場校と結果

では、実際に過去5年間の公立校の選抜高校野球出場校と成績を見ていきます。

過去にどれだけの公立校が選抜高校野球に出場しており、21世紀枠で選ばれているのでしょうか。

2018年:全9校

都道府県 高校名 成績 21世紀枠
秋田 由利工 1回戦敗退
富山 富山商 2回戦敗退 ※初戦 ×
静岡 静岡 3回戦敗退 ×
滋賀 膳所 2回戦敗退 ※初戦
滋賀 彦根東 3回戦敗退 ×
京都 乙訓 3回戦敗退 ×
福岡 東筑 1回戦敗退 ×
佐賀 伊万里 2回戦敗退 ※初戦
宮崎 富島 2回戦敗退 ※初戦 ×

2019年:全9校

都道府県 高校名 成績 21世紀枠
茨城 石岡一 1回戦敗退
千葉 習志野 準優勝 ×
兵庫 明石商 ベスト4 ×
和歌山 市和歌山 ベスト8 ×
鳥取 米子東 1回戦敗退 ×
広島 1回戦敗退 ×
徳島 富岡西 1回戦敗退
香川 高松商 2回戦敗退 ×
熊本 熊本西 1回戦敗退

2020年:大会中止

コロナ感染拡大のため大会中止

2021年:全9校

都道府県 高校名 成績 21世紀枠
青森 八戸西 1回戦敗退
宮城 柴田 1回戦敗退 ×
岐阜 県岐阜商 1回戦敗退 ×
静岡 三島南 1回戦敗退
兵庫 東播磨 1回戦敗退
和歌山 市和歌山 2回戦敗退 ×
長崎 大崎 1回戦敗退 ×
宮崎 宮崎商 1回戦敗退 ×
沖縄 具志川商 2回戦敗退

2022年:全10校

都道府県 高校名 成績 21世紀枠
福島 只見 1回戦敗退
福井 丹生 1回戦敗退
和歌山 和歌山東 2回戦敗退 ×
和歌山 市和歌山 ベスト8 ×
岡山 倉敷工 1回戦敗退 ×
広島 広島商 2回戦辞退 ×
徳島 鳴門 1回戦敗退 ×
佐賀 有田工 1回戦敗退 ×
大分 大分舞鶴 1回戦敗退
鹿児島 大島 1回戦敗退 ×

最後に選抜高校野球2023の公立出場校をご紹介します。

選抜高校野球2023年の公立高校の出場校

3月18日から始まる2023年(第95回大会)に出場する公立校と21世紀枠で選ばれた高校は以下の通りです。

都道府県 高校名 出場回数 21世紀枠
秋田 能代松陽 初出場 ×
栃木 石橋 初出場
富山 氷見 30年ぶり2回目
兵庫 19年ぶり2回目 ×
山口 初出場 ×
香川 高松商 4年ぶり28回目 ×
徳島 城東 初出場
大分 大分商 3年ぶり7回目 ×

まとめ

今回は、選抜高校野球の公立が注目される3つの理由と過去の出場校と結果について解説してきました。

公立が注目される理由は「私立と公立の差」にあります。その差は3点。

  1. 特待生、推薦
  2. 力を入れるポイント
  3. 環境

上記のように差がある中でも2019年のように準優勝する高校も出てきています。

また、21世紀枠ではなく、自力で出場している公立高校もあります。そういった意味でも大いに期待ができるのではないでしょうか。

選抜高校野球2023でも8校の公立高校が出場しますから活躍に期待しましょう!