百貨店といえば外商顧客。
百貨店のお得意さまですよね。
百貨店初勤務の方は、この外商制度がよく分からない方も多いと思います。
外商顧客は他のお客さまと比べ単価が高かったり、お付き合いで様々なイベントに来てくださいます。
時には外商担当者が商品を売り込んでくれることもあり、とても大切なお客さま。
そんないい事だらけのような外商顧客ですが、メリットもあればデメリットもあります。
このメリット・デメリットを把握した上で、外商担当者を味方につけると売上がアップ!
そこで今回は、外商顧客のメリット・デメリットと併せて外商担当者を味方につけ売上がアップする方法を伝授したいと思います。
外商顧客とは?
外商顧客とは、百貨店でたくさんお買い物をしてくださるお得意さまのことです。
外商顧客は誰もがなれるものではありません。
ある一定の条件を満たした方だけが入れる特別なシステム。
この条件は各百貨店において異なりますが、以下のような条件が多いです。
- 年間お買い上げ総額が100万円以上の方
- 地主の方
- 大企業の方
その他にも細かい条件があると思いますが、販売員までその情報はおりてきません。
上記はあくまでも一例です。
外商顧客のメリット・デメリット!
外商顧客のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
やはり何と言っても外商顧客の最大のメリットは、年間を通して一定以上の大きな売り上げが見込めることです。
- 外商顧客の多い店舗は、各シーズン安定した売上が見込める
- ホテル等で開催される販売会の売上が見込める
など、年間予算を組むとき大きな売上を設定することができます。
特にそのブランドのファンとなると、1シーズンに100万円以上の売り上げがあがることも珍しくありません。
また、半年に1回開催されることが多い販売会。販売会では実績はもちろんですが、来店の動員数も目標設定します。
この販売会は外商顧客の方しかご招待されません。
購入する気がなかったお客さまでも、うっかりお付き合いで購入してくださるケースも多々あります。
デメリット
デメリットは大きく3つ。
- 無理難題を言うワガママ顧客の対応に追われ接客業務ができない
- 態度が横柄な子供や孫の対応で神経を擦り減らす
- 怪しいセミナーや宗教の集いに勧誘される
メリットよりデメリットの方が多い!!
ですがデメリットの殆どは、一度しっかりとご説明しご納得いただければ、2回目以降はスムーズに行くことが多いのでしっかり確認していきしょう。
①無理難題を言うワガママ顧客の対応に追われ接客業務ができない
外商顧客は、外商担当者と一緒になって「何とかならないのぉ〜」としつこいです。
例えば…
- 再入荷がなく完売している商品を用意して
- 他の百貨店限定商品を用意して
- キャンセル待ちの順番を繰り上げて今すぐ用意して
など、特に外商顧客になりたての方は、何でも用意できると勘違いされている方も少なくありません。
ここは、担当者も含めしっかりと説明し納得してもらうことが1番の時短ですね。
②態度が横柄な子供や孫の対応は神経を擦り減らす
大企業や地主の子供や孫は勘違いしている方が非常に多いです。
小さい頃から百貨店に行けば大名行列のように大人が何人もご機嫌伺いしているのですから仕方ないと言えば仕方ないですが…
両親や祖父母がとても謙虚な方に限って子供や孫はヒドイ!
店員を見下していることもよくありますし、気分次第ですぐにクレームです。
ですので、代々の末裔はかなり神経を使います。
売り上げはいらないから関わりたくない!という気持ちが正直なところですね。
③怪しいセミナーや宗教の集いに勧誘される
お客様としてはとても接しやすく上顧客なのですが、周りのスタッフがいなくなると小声で勧誘と言うパターンが多いです。
啓発系のセミナーや宗教勧誘はよくある話。
選挙の時は、住んでいる地区を聞かれ「その地区なら○○さんに入れてね!」と言う方も。
選挙は苦笑いで済みますが勧誘系は断り方が難しいです。
しかし一度うまく断ることができれば、次からは一切勧誘されなくなりますので最初が大切です!
勧誘の断方の例としては、「会社の方針でお客さまと個人的なやり取りは控えるよう決まっており申し訳ございません」などは当たり障りのないお断り方法です!
もちろん、これだけでアッサリ引く方だけではないです。
そんな時は、スタッフにアイコンタクトを取り助けてもらうのがベスト。
外商デメリット顧客への対策は?
外商デメリット顧客への対応策は、以下の2つです。
- 外商顧客のメリット・デメリットを熟知すること
- 外商担当者と仲良くなること
外商顧客は常識が通じる方と通じない方がいらっしゃいますが、常識が通じない方の多くがデメリット顧客。
しっかりと外商担当者とコンタクトを取り各顧客の性格を熟知しておくに越した事はありません。
2つの対応策から得られる効果は絶大ですので、しっかりと外商担当者の心を掴んでおきましょう!
外商担当者を味方につけて売上アップ!
外商担当者を味方につけると、
- 過去に購入履歴がないお客さまを紹介してくれるケースが増える
- 広い会場でお客さまを自店へ呼び込むことができる
など、顔見知りの外商顧客が多ければ多いほど売り上げUPに繋がります。
つまり…
外商担当者を味方に付ける=信頼関係を築く
これが売り上げUPの一番の近道です!
外商担当者を味方につける2つの方法!
外商担当者を味方につける方法は以下の2つです。
- 決起会や歓送迎会などの行事には積極的に参加する
- 外商顧客にあった商品を積極的に売り込む
①決起会や歓送迎会などの行事には積極的に参加する
決起会や歓送迎会などの行事には積極的に参加しましょう。
これらの行事に参加し、まずは自分を売り込むことが大事です。
- 顔
- 名前
- ブランド(お店・会社)
これらの行事であなた自身を覚えてもらえると色々なことがスムーズに進みます。
結局は人間対人間。
初めましての方より、少しでも話したことがある・知っている人の所へ足を運ぶのは当然です。
- 付き合いの良い子
- 話しやすい子
- 面倒なことも頼みやすそうな子
その結果、
- 販売会などでお客さまを連れて来てくれる
- 「○○みたいな商品探してるんだけど、なんかある〜?」
など、とてもラフに接してくださるようになり意思疎通が図りやすくなります。
②外商顧客にあった商品を積極的に売り込む
外商担当者と信頼関係が築けたところで、売り上げに繋がらなければお互いなんの意味もありません。
そこでオススメの方法は、既存顧客だけではなく休眠顧客の掘り起こし!
これは、外商側も売れたらラッキー案件になるので何かのついでに商品をご自宅へ持って行っていただけるようこまめに電話連絡しましょう!
そんな時は、「大丈夫です!絶対にツボにハマるはずなので、騙されたと思って一度ご紹介してみてください!」
など、とにかく自信を持って商品をすすめることに尽きます。
この提案で即決となると…そこからの担当者との信頼関係は絶対的なものになります。
- 店舗:休眠顧客の掘り起こしに成功
- 外商:予定外の実績ができる
とお互いにWINWINの結果となりますので、休眠顧客から上手にアプローチしていくのも一つの手法です。
もちろん既存顧客も同様にアプローチできますので、やはり外商担当者を味方につけることは売り上げアップにはマスト!!
上記のような方法で外商担当者を味方に付けると、棚ぼたの売り上げをゲットすることも!
それは外商担当者がお客さまを紹介してくれるケースです。
外商担当者が紹介してくれるケース
自店を知らないお客さまでも、外商担当者がご紹介してくださりそこから顧客となるケースはよくあります。
外商担当者は、顧客のお好みをよく把握していますし、お客さまが欲しいものを欲しい時に提供するのがお仕事。
信頼関係が深ければ深いほど「今月あと○○円で予算達成なんだけど、○○さまにご紹介する商品ない〜?」というような助け舟を出されることもよくあります。
状況によってはチョット難しい場合もありますが、これはチャンスです!
うまくハマれば…
外商担当者:ゴリ押し
↓
お客さま:仕方なくお付き合いで購入
というケースが発生します。
これは本当にラッキー棚ぼた売り上げです!
なぜなら、店舗スタッフは商品だけ担当者に渡し、接客は一切せずにタグだけ戻ってくるという最高の売上だからです。
このような棚ぼた売り上げは外商担当者を味方につけているからこそできる売り上げです!
しかも、こういう場合は大抵高額商品が売れますので店舗スタッフも売り上げアップでウハウハですね♪
まとめ
今回は、外商顧客のメリット・デメリットについて、また外商担当者を味方につけると売上がUPする理由について解説してきました。
外商担当者は大口のお客さまを持っている方も多く、多数の担当者を味方につけると年間を通して安定の売り上げを確保することが可能。
外商キラーのような強者販売員は、外商売り上げだけで予算達成なんて方も珍しくありません!
それほど百貨店での外商顧客売り上げは大きいのです。
外商担当者は…と先入観を持たれている方も、まずは決起会などに参加してみましょう!
参加してみると意外と楽しい!なんてことになるかもしれませんので、苦手意識がある方ほどぜひ一度参加してみてくださいね。
百貨店で販売員として働く限り、外商顧客は外せません。
できるだけ沢山の外商担当者と信頼関係を築き売り上げアップを目指しましょう!